そうです!
エアコンフラップの音鳴り!
この故障は、症状の発生自体に時間差はございますが、
前期型Cクラスのほとんどの個体で、発生する共通の故障です。
新車から3年未満で、ケア期間内であれば、安心ですが、
ケア切れ後にこの故障に至と、諭吉さんが瞬く間に財布から
飛んで消えていくこととなる、非常にお金のかかる修理
なのです。
今回は、弊社ユーザー様のお友達で現在C200コンプレッサーに
お乗りの方のお車が今年の夏終わりあたりからこの音鳴りが
出始めて困っているとのご相談を受けました。
ディーラーにて見積もりをしてもらったそうですが、
総額で18万〜20万ほどかかるとの見積もりだったそうです。
W203のCクラスは、エアコンの吹き出し口の制御を、ギアと
ギアにかかるアームとモーターで動かすという、制御方法を
とっています。 エンジンをかけるとダッシュ内の複数の
制御ギアとモーターが一斉に動作確認を行うプログラムがされ
ており、この際にギアがすり減ったりかけたりしているカ所
から、音が鳴るのです。 ご家庭のエアコンでもリモコンで
スイッチをいれると風の吹き出し口のルーバーが一通りの
動きをするのと全く同じです。
じゃぁなぜ音が鳴るのか?
それは、ギアの素材にあります。
これが破損したギアです。(T_T)
こちらがモーターに着くアーム部です。
写真を見てもらってもお解りの様に、プラスティック樹脂で
ギアとアームが出来ているのですが、かなり硬質な樹脂で
形成されているのです。 これば経年変化とともにより
硬質になり稼働するたびに割れやすくなってしまうのです。
大事なギア部が損傷してしうと、フラップを動かすモーター
が空回りしギアに接続されているギアが正常な位置にうごかずに
少し動いては戻り、という動作を繰り返し音が鳴るのです。
症状も末期になると、エアコンの吹き出し口を制御しきれなく
なり、オートの設定でも冷気が足下だけに吹き出したり、
デフが使えなかったりと、お手上げの状態になってしまいます。
今回入庫のお車は、すでにマニュアルモードで切り替えても
助手席は温風、冷風とも足下からしか出ない状態となっており
ました。 あと、チャコールフィルターのフラップモーターから
も音なりがしており、ダッシュ内の9カ所ほどある内の2カ所
ほどから音なりをしているようです。
上の写真は、ダッシュボードを取り外してダッシュ裏の
骨格を分解してようやく見えるようになったセンターコンソール
部のモーターの集団です。
気になる部品代と修理工賃や修理過程を次回お届け致します。
続く
オートソリューションズ