”トランスミッションコショウ”との見たくないメッセージが
表示され、3速固定走行になっているようです。

早速ご入庫を頂き、スキャン診断を実施致します。
そして診断結果は、、、、、、、、、
三種の神器といえる三つのエラーコードを車両モジュールが排出しました。
0722コンポーネントY3 / 9b5(CVT出力rpmセンサー)からのRPM信号は利用できません
0723コンポーネントY3 / 9b5(CVT出力rpmセンサー)からのRPM信号は妥当ではありません
0896CVTの降圧比の許容できない調整
これらのDTCは、ミッション本体の故障では無く、ミッションの電子制御部品の故障です。


変速が固定されるのは、ミッション本体を保護するために車両側でセーフティー
機能が働いている為です。
メーカーからの部品供給は、ミッションバルブボディとFCVTセンサーユニットのセット
のみととても高額になります。
弊社では、通常はモジュールも含めたFCVTセンサーユニットの
リビルト品の供給を選択致します。
スピードセンサー2本のみの交換では完治する事は難しいのが現状です。
弊社の経験上は、FCVT制御モジュールのファームウェア更新や内部修理が重要と言えます。

バルブボディに亀裂や損傷がなければこの方法が一番安く修理を行うことが可能です。
希に、バルブボディの油圧経路に亀裂が入りATFの油圧抜けが発生する場合が
あり正常走行不能になることがありますが、その場合は、上記のエラーコード以外の
"2732”や"2723”などが記録されます。
セレクターレバーの直ぐ横にある油圧経路部分が亀裂が入りやすい箇所です。
(写真黄色○部分です)


弊社では、FCVTユニットを脱着した際に、バルブボディオーバーホールも
お客様に推奨致しております。
なぜならばオーバーホールを実施することによりこのような亀裂の発生
を防ぐことが可能になるからです。
別途オーバーホール料金は発生しますがお薦めです。
弊社では修理の際には、同時にAFTを全量と、オイルパンガスケット、
オイルフィルターを同時に交換を実施致します。
ATFは、ミッションオイルと呼ばれますが、エンジンオイルとは働きが違います。
同じオイルでもこちらのミッションオイルは、ミッション本体の熱量を下げる事
が主な働きとなります。 油量も単純に、抜けた分補充すれば良いというものでも
無く、計測基準値の80度までオイル温度あげた状態で、テスターで温度管理と
専用のレベルゲージで微調整を行いならがら注入して行きます。


バルブボディは既存部品をオーバーホールを施して再利用致します。
FCVTセンサーユニットはリビルト品と換装して組み上げて行きます。
新しいATFを注入して、エンジンを始動。
スキャン診断を実施してテスト走行を実施して正常に変速走行が出来ることを
確認して完成です。


W169型メルセデスベンツAクラスとW245型メルセデスベンツBクラスシリーズは
前期型後、期型問わずすべてのモデルで同じ駆動システムが採用されておりますので
今回のような故障事案は共通で発生する事もございます。
万一、お乗りの車両で不幸にも同じ様な症状に見舞われた場合には諦めずに弊社まで
ご相談下さい。 今回はFCV電子制御部品関連の故障でしたので、修理が可能でしたが
ミッション本体の故障も考えられる場合がございます。 すべてが修理可能では
ございませんので予めご了解下さい。
オートソリューションズ