2020年07月28日

メルセデスベンツ V6 DOHC エンジンオイル漏れ修理

2004年頃から継続して数多くのメルセデスベンツモデルに搭載されている
V型6気筒エンジンとしておなじみⅯ272ユニットですが、今回はエンジンオイル漏れで
修理となりました。 お客様曰くある日突然、自宅ガレージにオイル漏れの跡が
ついたようで、驚いてご連絡を頂きました。
早速入庫頂き点検すると、オイルエレメントケースよりオイルが滴り落ちております。
Ⅿ272オイルエレメントケースがエンジン前方部分に装備されているためその下の
ファンベルトやプーリーにオイルがかかりそうな勢いです。


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これは、このⅯ272エンジンユニット定番の漏れ箇所です。
原因は2つ考えられます。 1つはケースの変形によるオイル漏れ、2つ目はエンジンコア部分と
エレメントケースのジョイント部分のガスケットパッキンの劣化による漏れです。
今回は点検の結果2つ目のガスケットからの漏れであることを確認しましたので
パッキンのみを交換する方法で修理することとご相談の上なりました。
ガスケットのみ部品供給してくれるメーカーにも感謝ですね。


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オイルもある程度ぬけますのでオイルンターバル時期より少し早いですが
エンジンオイルとエレメントの交換もご用命頂きました。
テスターでインターバルのリセットを行い、オイル漏れも完治してのお返しとなりました。
このケースでの修理は、メーカー的にはオイルエレメントケースとガスケットパッキンのアッセンブリー
修理が推奨されております。 ただ、弊社の経験上は多くの場合、パッキンの劣化で
漏れが発生していることが多く、お客様とご相談の上、ご了解を頂き安価なパッキン交換
を実施することが多いですね。 ここから漏れ出すと急に漏れがひどくなりますので
気が付いたらすぐに修理しましょう。

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Ⅿ272型は上位のV8と同じバンク角の90度を有するV6ユニットでも珍しい
設計です。 これは、メルセデスベンツのコスト削減の一環で気筒数が増えても
排気量がアップしても共通のエンジン設計にすることでコストを削減していると
聞いたことがあります。 昨今の小排気量ターボエンジンよりもエンジン音が高級感が
ありエンジン回転数の上り具合に比例して息長く続くパワー出力も好きですね。
V6型は、2500tと3000tと3500tがⅯ272としては有名ですが、そのどれもが
魅力的なエンジンユニットと言えます。


オートソリューションズでした。
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2020年07月27日

9Nポロ後期ウォーターポンプ交換修理

9N型ポロの後期モデルにお乗りいただいているお客様より
最近エンジンから異音がするとご相談を頂きました。
水温も安定しないようです。 さっそくご入庫いただきテスター
診断を実施致します。 ライブデーターなどで水周りを入念にチェック
するとウォーターポンプが作動不良を起こしているようです。


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9Nポロといえばポロシリーズ上でもベストセラーモデルとして
今でも人気がありますね。 最終モデルから数えても10年以上経過
してきてますので、そろそろメーカー推奨の10年10万キロで定期交換の
タイミングベルトも交換時期にあたります。
今回は、ウォーターポンプの不調での修理ですが愛着を持ってお乗り
頂いているお客様よりついでにタイミングベルトの交換もご用命頂きました。
部品代金はウォーターポンプの方が高価ですが、こんど別にタイミングベルトだけ
交換する工賃を考えると今回のウォーターポンプ交換で一緒にする方が安上がりなんです。

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現車のタイミングベルトの状態です。 走行距離がまだ少ない車両個体なので
亀裂や劣化も殆ど無く綺麗ですね。 交換するのがもったいない気がしますが
年数的にはメーカー推奨年数を超えていますので大事をとって今回の作業で交換と
なりました。

ウォーターポンプ交換後、異音も無くなり正常にもどりました。
兵庫県のH様この度は、ご入庫頂き有り難うございました。

オートソリューションズでした。
posted by オートソリューションズ at 13:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 車両メンテナンス報告

2020年07月25日

W169型メルセデスベンツAクラスブロアモーター故障修理

今年は梅雨らしい梅雨ですね。 本当に雨が多い。
でも、梅雨が明けると猛暑になりそうです。
お客様よりご連絡が入りました。
いきなりエアコンの風が出なくなったそうです。
前の日まで、エアコンはバッチリと効いていたそうです。

早速お預かりして点検しました。
確かにエアコンの操作スイッチを押しても全く風が出ません。
早速テスター診断です。
しかしエアコンのエラーコードは入力されておらず、システムの
故障や断線、ショートなどでは無いようです。
試しにロードテストに出て、曇り取りデフを選択してコンプレッサースイッチを
オンにして走行してみます。 すると走行風圧でフロントウィンドウに若干冷えた
風が当たるのがわかります。 ガス抜けやコンプレッサーの故障では無さそうです。ホッ
過去にAクラスのエアコンデンサーパンクで何度か修理を承った事がありますのでそちらも
心配してましたが大丈夫の様です。

となると原因は、エアコン操作スイッチパネルかブロアモーターかブロアレジスターですね。
同時にエアコン操作パネルの作動テストも入念にチェックを行います。
元々左ハンドル設計のW169型Aクラスはブロアモーターの位置が左ハンドル仕様の
ままで非常にやっかいな場所に鎮座しております。


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点検するのに取り外すのもとても大変です。 周りをばらしてクリアランスを保ち
なんとか取り外しました。
ブロアモーターを強制的に回そうとしてもちょっと動きますが全く回る気配が
ありません。 モーター焼けの様です。


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ディーラーではブロアモーター交換の際には、ブロアレジスターも同時交換となります。
ブロアレジスターの部品価格は25000円程します。

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ブロアレジスターとは、ブロアモーターの回転強弱を制御する重要な部品です。
本体から取り外し、内部基盤を入念にチェック点検します。
ブロアレジスターには不具合は無さそうなのでそのまま使用する事にしました。

W169型Aクラスと同時期のBクラスは兄弟車ですので同じ部品を使っています。
Aクラスでもフルオートエアコンタイプとマニュアルエアコンタイプでブロアモーターが
違います。 もちろんブロアレジスターもオートエアコンとマニュアルエアコンでは
部品が全くちがいますので注意が必要です。 部品値段もオートエアコンの方がマニュアル
エアコンタイプよりレジスターセット価格で2万円以上違いがあります。





ブロアモーターを交換して、あたらしい部品を装備して無事にエアコンが復帰しました。
風も快適に出ております。

京都府のM様、この度は弊社にご用命頂き有り難うございました。
弊社にてご購入頂き愛着を持ってお乗りいただいており本当に光栄でございます。


オートソリューションズでした。 075-934-2667
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ボルボBBV70 ボルボV70V なかなか難しいポジション球交換

今回はマイナーなお話ですが、お付き合い下さい。
先代ボルボのポジション球をLED化する際についてです。
BB型ボルボVは、球交換の際にはヘッドライトを取り外して
作業するのが基本です。 以下に手順を記載しますのでご参考に。


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@ヘッドライトを取り外します。 
 これは、驚く位簡単です。 ヘッドライトユニット上部の二本の
アルミ製の串を垂直に抜きます。 そして、ヘッドライトユニットを
手間に引き出します。 この時ユニット裏の配線は繋がった状態ですので
あまり無理に引き出さないように裏の配線に注意して下さい。


Aヘッドライトの裏の配線は一個のコネクターのみで繋がっていますので
これを抜きます。 これを抜くのはちょっと手強いですが、マイナスドライバーの
先などでクリップ部を割らない程度に広げてやり徐々に力を入れ抜きましょう。
コードが硬化して古くなっている場合が有るので新調に作業して下さい。

B無事にヘッドライトが取り外せればレンズが傷つかないように養生用の敷物の
上にレンズを下向きにおきます。

Cヘッドライトユニット裏にメンテナンス用の蓋が付いているのでそちらを開けます。
上部の爪左右二カ所を解除して、レバー式ロックを解除します。 下部は左右に箇所
差込式ですので最後に上に引き上げると簡単に取り外せます。


これで内部が全部見えるわけですがポジション球はどこ?って事になります。
ポジション球はユニットのロービームとハイビームの間のヘッドライトユニットの
構造上の柱部分のその奥に有ります。 一見して簡単に手が入る場所でも無いので
どうやって交換するの?って挫折しそうになります。 車両の取り説を見ても交換方法は
簡単にしか記載されておらず全く参考になりません。

しかし理解をすると以外と簡単に抜くことが出来ますので続きをどうぞ

Dとにかくユニット中が暗いので内部を出来るだけ明るい光源を用いて照らしながら作業して下さい。
ロービーム側から長めのドライバー等をゆっくり挿入します。 ポジション球のソケット銀色
部分に切れ込みがありよく見ると、二カ所の切れ込みの中央がボタンの様な丸みを帯びた形状を
しています。 これがポジション球のソケット部分のストッパーになっているのです。
このストッパーを、挿入したドライバー等で外側に少し広げますが直ぐに元の位置に戻ります。
そうです! ポジション球の茶色と黒色線を引っ張りながら前途のストッパーの解除と同時に
行う必要があるのです。 コードを抜くのは手で行う必要があるので、ユニット内部に指が
入るようにハイビーム用のソケットをつまんで引き抜いて置くことを忘れないようにして下さい。
ハイビーム用のソケットは電球は抜かなくても簡単に抜くことが可能です。


ここで確認です。 ポジション球は差込式になっている。 普通は半回転とかしそうですので
間違いやすいです。 ソケット挿入部分にロックが付いている。
抜くときはポジション球の二本のコードを引っ張りながら抜く。
コードが経年劣化で表面が割れやすくなっている場合がありますのでコードを力任せに
引っ張るのはやめましょう! 慎重に丁寧にが基本です。


Eソケットは以外と深く差し込まれていますので注意して下さいね。
抜けたら後は、球の交換です。 麦球からLEDに交換します。
この時に注意するのはLED球が正常に点灯するかをポジション球をヘッドライトユニットにもどす
前にチェックする必要があります。 LED球を装着したらヘッドライトユニットの裏側のソケットに
車両からの配線を戻します。 Aの行程の逆をします。 そしてライトスイッチをオン。
点灯すればOKですが、点灯しない場合は、LED球の差込向きを変えて再度チェックします。
それでも点灯しない場合は、LED球の差込具合の浅い、深いで調整、が必要な場合があります。
以外とこの行程が面倒で時間がかかります。 点灯チェック後Aの行程をもう一度行って
ヘッドライトユニットを再び取り外さないとポジション球を戻すことは不可能ですのでお間違い
ないように。

F無事に点灯チェックもクリアしたらポジション球をヘッドライト裏のポジション球ソケットに
差し込みます。 堅いので慎重に差し込んで下さい。 ポジション球のソケット部の半分が壁に
なっていますがソケットはその壁より深く入りますのでソケットの後部がその壁より出ていると
だめです。 この時はポジション球のソケットのストッパーはさわる必要はありません差し込んで
行くとカチとストッパーがソケットケースをつかめる感覚がわかります。
工具で押し込む際に、ソケットの損傷を防ぐように慎重に丁寧に行って下さい。

あとは、@からDまでの行程の逆でユニットをもどします。 これを左右で行います。
戻す際にコードの劣化や割れがあればショートを防ぐためテーピングなど保護をしましょう。
裏蓋はしっかりと密閉するように、ちゃんと閉じないとヘッドライトレンズ内部に水滴が付いたり
してしまいますので。 

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まぁー苦労のかいがあり無事点灯です。
LEDはポジション球でも存在感がありますね。

こちらの記事は、ステアリングコラム連動可動式純正HIDロービーム装着車で行っています。
ご自身で作業される場合のあくまでも参考目安とご認識ご理解下さい。 一切の責任を持ちませんので
完全自己責任でお願いします。

オートソリューションズでした。
posted by オートソリューションズ at 13:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 車両メンテナンス報告